--  お知らせ2017 --



【私立高校入試過去問集の活用方法】

気づかれていても語られない fact (事実)

まず、私立高校に合格するための最低点は、学費免除等の特待生をねらうのでなければ、推薦と併願を問わず50点以下だろうということです。

過去問集や模擬試験が取り上げている最低点(または合格基準偏差値)は、いくつかあるコースのうち難易度が真ん中より上の物です。

つまり、私立高校の過去入試問題集には、合格者の誰も解けなかった問題やほとんどの人が解けなかった問題が、かなりたくさん載っています。

この点を忘れずに、合格するためにはどの程度の問題に正答する必要があるのか見きわめることが大切です。


マークシート式解答になれる練習

県立高校と違い私立高校は受験生が多いため、採点の際の効率性からマークシート式です。中学の定期試験とは異なります。

マークシートに書き込む際の要領を練習しておかないと、書き違えて不合格ということがしばしば生じます。

マークシートに書き込む際には、いくつかコツがあります。

教科を問わず、まず問題文の解答マスに答えそのものを書き込み、それからマ
ークシートに答えの記号を書き込むなど、ケアレスミスを防ぎ見直しを素早く行うための手順があります。
これは練習しておかないと、ふつうはできないものです。


時間配分の感覚をつかむ

上に書いたように、入試問題は80点とか100点をとる人はあまりいません。
半分以上正解できればいいのですが、実際に時間を限って解いてみて、時間内にどこまで問題に当たれるか体験しておくことが大切です。

一度試してみると、次の項に書くような見極めが必要なことがなっとくできます。
時間制限を体験しておかないと、やみくもに解こうとして、時間切れで、解ける問題も解かないうちに終わってしまいます。


合格ラインを考えて、数学と英語は、解答する問題と無視する問題の見極めをしてみる

理科と社会は、おぼえていれば解答できて忘れていればできない事がほとんどです。かたっぱしから進めていくやり方でたいがいうまくいきます。


一方、数学・英語・国語は作戦を考えないと時間切れで失敗します。

数学は、まず最初に出てくる単問を集めた部分(大問1)に全部当たります。ここでどれだけ解答できるかで合否はだいたい決まります。
次に小問がいくつか含まれる大問が続きます。それらは、まず小問の1だけ解いて、次の大問の小問1に移り、次々と小問の1だけ解いていきます。

小問の2はともかく、3とか4は時間内には誰も解けないような問題がありますから、無視しても合否にはほとんど関係ありません。逆に、それに時間をさくと、できる問題もできないうちに時間切れになります。


英語は、私立の場合、まず長文問題が載っていることが多いのですが、それは無視します。
まずは、文法・発音・慣用句などの単問の部分にあたります。それが一通りすんだら、会話文などの短い長文へ移ります。長い長文は、実際のところ、受験生のほとんどはあまり正解できませんので、最後に時間があったら解くくらいで大丈夫です。


国語は、最初に現代文の読解が2つあります。これから解いていくと時間切れで失敗することがよくあります。

まずは、現代文の小問の漢字と慣用句問題を解きます。次に最後の方に載っている、文法と慣用句などの単問にあたります。
それから、古文と漢文にあたって最後に現代文の長文問題を解くと、点数としては高くなることがほとんどです。

古文と漢文はわからなければわからないと見きわめができます。現代文はわからなくても考えられます。現代文は意外と簡単ではありません。現代文に時間をさきすぎて、後の問題に当たれなくなることをさけることが得策です。


過去に何回も出題された項目をつかんで、数学と英文法は類題を練習し、社会と理科の暗記範囲は基礎を復習しておく

過去に出題されたのとまったく同じ問題はでませんが、出題者の好みがありますから、特定の内容をめぐってよく出題されることはあります。

過去問の正解を暗記するのではなく、その分野の基礎から標準的な内容を復習しておくと、得点が伸びます。
問題集で言えば、B問題ではなくA問題を復習しておくと、入試の得点順位は上がります。
なぜなら、B問題は入試では解けない人がほとんどで、点差がたいしてつきませんが、A問題は解ける人が多いですから、そこで失敗すると順位はだいぶ下がります。

        -------------------------------------------------

以上のようなことを念頭に置いて学友舎では対策を進めています。