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【 私立高校単願と公立高校後期( 就職にはどちらが有利か)  】2018年12月2日

年末にかけて公立高校受験希望者が大幅に減少します

中学3年生は、この時期になると、いちかばちかでも志望校に挑戦しようという人と、なしくずしに楽な方へ自分をなっとくさせていく人に分かれます。
そのため、私立単願(推薦)入試を受ける人が急に増えます。公立高校志望者がかなり減りますので、公立後期試験は合格しやすくなります。

私立高校も(その広告代理店が)うまいキャッチコピーを考えました。以前は『単願』と言っていたのを『推薦』と言いかえました。

人生で初めての競争試験ですから、楽な方へ流れる気持ちは責められませんが、入試はある意味チキンゲームですから、一人一人の性格が表れます。

私立単願推薦進学の得失

成績がそれなりに優秀で、通学の便や特待( 学費免除・進学指導 )をねらっての私立推薦入試受験は、得策かと思います。
 公立高校か私立高校か選択する際の注意点(授業と学習内容についてそれぞれの特徴と得失)

成績が今一つふるわない場合( 最もやさしい私立高校の併願試験にしか合格しない恐れがある場合 )に、難易度が少し上の私立高校の推薦(単願)入試を受けることはどうでしょうか。

この場合、大学進学ではなく、就職と専門学校進学に有利かどうかが、大切なポイントではないでしょうか。

各私立高校のウェッブサイトに見る就職への取り組み
(合格確率70パーセントの偏差値が35から45前後の私立高校について)

高崎から通えるおもな私立校のウェッブサイトを見てみると、桐生第一高校のウェッブサイトには就職先が具体的に書かれています。
他の少しだけ偏差値が高い高校、前橋育英高校明和県央高校高崎商科大付属高校のウェッブサイトは就職先にふれていません。

後者は、学校のイメージを高めるために大学進学と専門学校進学にはふれていますが、いずれも、学力的な問題から単願推薦で入学した場合は、かなり努力しないと難しくなります。(各コースやクラス内の学力順位が下位になるため)

同じような偏差値の公立高校のウェッブサイトで就職への取り組みを見ると

藤岡北高校安中総合学園高校松井田高校のウェッブサイトでは、就職先の企業名を具体的に見ることができます。
藤岡北高校(pdf)と安中総合学園高校(pdf)は求人件数まで載せています。

就職と専門学校進学を考えるなら公立高校へ進学した方が得策

私立高校は、生徒募集に際してのイメージを高めるために、進学を重視します。当然、各コース内の成績上位生徒に焦点を合わせた指導をします。
その結果、成績が下位のクラスでは定期テストの平均点が10点台ということもまれではありません。
成績が上位で入った場合は良いのですが、各コース内の生徒間学力差が大きいために、そうでないと「お客さん」になってしまいます。
専門学校進学と就職の際も不利になります。

いっぽう、公立高校は、学力差が私立に比べて少ないことと、公立学校の使命として、私立に比べると、就職についてもしっかりと配慮した指導をします。

公立高校は、1年生の1学期に数学と英語については、何らかの形で、中学校の復習を取り入れてから高校内容に進みます。独自のプリントを使用することもあります。
私立高校は、成績上位生徒に合わせた教材で進めますから、そのような具体的配慮はないことがほとんどです。

私立単願推薦で合格できるなら公立にも合格します

学力的なことから私立高校を単願推薦受験して合格できるなら、学力の実際に配慮した、よりきめの細かい指導を受けられる公立高校に合格できます。

安中総合学園高校と藤岡北高校の合格確率70パーセントの偏差値は、前橋育英高校・明和県央高校・高崎商科大付属高校の単願推薦入試の偏差値より、ほんの少し低くなります。

また、私立単願推薦で1月と2月を遊んですごすのと、公立高校の後期試験まで同じ2か月を必死に勉強したのとでは、高校進学後の成績がかけ離れたものになります。

影のない輝き

私立高校の、広告代理店等に依頼したデザイン重視のホームページと、公立高校の学校の先生が作成したようなホームページを見比べると、私立高校の方がだんぜん光り輝いています。
しかし、あまりにも影のない輝きはいかがなものでしょうか。影のない実在は現実にはあり得ません。きれいごとです。

偏差値のほんのわずかな高さと、ウェッブサイトを飾る、成績上位生徒の進学実績から、私立単願推薦を選択されるのであれば、現実の生徒とその進路を見据えて、率直に就職先についても公開している公立高校をお勧めします。