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【学校ワークと学校の宿題をしても成績が今一つのメカニズム】2017年7月31日

学校ワークと学校からの宿題をしても、成績が今一つのことはよくあります。
それにはいくつもの要因が関係しています。

スポーツや美術のような実技科目に個人差があるように、ペーパーテストで評価される科目の得手不得手(えてふえて)にも個人差があります。
そのため単純な問題ではなく、簡単に解決することでもありませんが、次のようなことが関係してきます。

@そもそも問題集やプリント自体が、学力を高めるものでないことがある。

 教科書は文部科学省の検定を経ていますので、出版社にかかわりなく、同じ
 ような内容と構成です。

 学校専売ワークは、そのようなチェック過程をへていません。よく工夫され
 たものもある一方、見てくれだけのうなりたくなるものもあります。

A学校ワークと宿題プリントが、学力が高い生徒を想定して作られている。

 学校の先生も勤務評定されていますから、高々や高女など難関校への進学率
 を意識します。
 そのためその科目が得意な生徒の学力をさらに高めることが、第一の目的に
 なることがあります。

 成績がすでに良い人には役立ちますが、基礎や標準的な内容の習得が課題の
 人には、難しくて、学力を高めるには役立たないことがあります。

B問題集と宿題プリントは、生徒の学力幅を考慮して工夫されているが、課題
 の量が多すぎて、じっくり考えたり繰り返し練習ができないため、理解でき
 なかったり覚えられない。

 一教科についてこのようなこともあります。
 また、宿題の量を、生徒の現実生活の在り方を考慮して、各教科の先生の間
 で協議し話し合い調整する、ということは通常ありません。

C生徒の側が、『宿題を提出することが目的』とかん違いするため、学力を高
 めるための練習そのものがなされない。

 10年ほど前の「ゆとり教育」の期間は、国の方針として、「努力」それ自
 体が成績として評価されました。したがい、宿題を提出することで成績評価
 に加算される割合が高くなっていました。

 現在は、宿題をどのように工夫してしたか、また、何を獲得したかに評価の
 軸が変わりました。
 つまり、極言すれば、宿題を提出しても、テストでできなければ、宿題を提
 出としたこと自体は成績評価に加算されません。提出しないと減点されるだ
 けです。

 そのため、学力を高めて勝負しようという心意気の生徒さんは評価されます
 が、宿題を提出することで評価を高めようと言う、事態の変化を誤解してい
 る生徒さんは、ほとんど評価されないことになります。

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この他にも個人個人のケースごとにいろんな要因が関係しています。
学友舎では、学校教材を授業に合わせて補習していくことを大切にしています
が、時に、それでは学力を高められないケースがあります。

そのような時は、個別に学習方法を提案しています。


以前、学友舎の生徒さんではありませんが、5教科の宿題をほぼ全部提出しないで、つまり、学校ワークとプリントはしないで、自分で選んだ教材と塾の教材を学習した生徒さんがいました。

宿題を提出しなかったために、通知表の評定は、100点に近く得点した科目も、すべて5ではなく4でしたが、高崎高校に合格しました。

一つのヒントになるかと思います。


また、20年近く前の埼玉県での実話ですが、埼玉で一人勝ちしていた大手塾が、生徒の学校からの宿題量と模擬試験成績の相関を調べました。
学校からの宿題が少ない生徒の方が成績が上でした。

怒った保護者が、学校に宿題量を、塾教材の復習をする時間を確保できる程度に減らさせたそうです。


学校が宿題を出さないと、勉強そのものをしない生徒さんもたくさんいますので、問題は単純ではありませんが、このようなことも現実にありました。

ご参考までに。