--  お知らせ2016 --



【最近の授業から (中学生 消さないで考える練習) 】 (2016年4月24日)

 算数・数学の問題を解く中で、一度書いた計算や図を消さない練習、をして
 います。


 小学校高学年から中学校にかけて、一度書きとめた計算や考えるためのメモ
 を、解答欄に解答を書き込んだ後、消しゴムできれいに消すことがしばしば
 見られます。

 小学校その他で、「暗算」が才能の証(あかし)としてほめられることが、少な
 からず影響しています。
 学校に提出する宿題ノートをきれいにまとめる習慣があと押ししています。
 また、自信のなさから、誤りかもしれない「証拠」を消してしまいたいとい
 う心理も見受けられます。


 この一度書いたことを消す習慣ですが、塾業界と数学教育関係者の間では、
 すでに長らく、習得を遅らせ、学力をつけない定石(じょうせき)とされていま
 す。
 リンクは示しませんが、算数教育関係の記事を読んできた中で、ノーベル賞
 級の理系博士の方々も、消す生徒は時間がかかる、と指摘していました。

 新しく何かを学習して身につけるために練習する時と、すでに理解して身に
 つけてから、他者に見せるための自主勉ノートなりをまとめる時とで、効果
 的な勉強方法はことなります。


 それはさておきましても、計算やヒントを消してしまうと、間違えた時にハ
 ンディになります。
 消さない人に比べて、どこをどう勘違いしたか気づいて、その対策練習に入
 るまでの時間が、倍増どころか限りなくかかることがあります。

 書きとめていた場合、それに目を通せばすぐに解決することが、消してしま
 うと、もう一度時間をかけて一から解くことになります。

 実際の学校でのテスト場面でも、見直しに時間がかかりますから、消さない
 人に比べて単純なかん違いからの失点が、確実に増えます。

  本サイト、次のページをご参考ください。 消しゴムは時間の無駄
                           (2016年4月24日)