-- お知らせ2016 --
【ゲームとメールは勉強の前に(モバイル時代の新常識?)】(2016年7月7日)
「勉強してから遊びなさい」と言われて子供は育つものですが、ゲームとメールについては事情が違うかもしれません。
心理学の学習実験では、学習の記憶を保持しようとする脳の働きを妨害するために、学習した後に「ディストラクター(distractor)」を与えることがあります。
良く用いられるディストラクターは計算です。
学友舎では、数学の文章題で方程式を立てる練習の際に、方程式を立てた後、計算しないことがあります。
それは、式の立て方を記憶に残すための練習だからです。
さっきまでわからなかった考え方を理解して方程式を立てた。そして計算して答えを出した。正解だった。満足した。で、考え方と式の立て方は忘れていた・・・よくあることです。
生徒さんにしてみれば、答えを出して認めてほしいものです。
最近はディストラクターとしてパソコンを利用したゲームをすることもあります。
ゲームは、単純計算よりも、それまでに学習したことを忘れさせることがあります。
勉強してから、夜寝る前に1時間ほどゲームやメールやラインをする生徒さんをたくさん見てきました。
たいがい、勉強して一度覚えたり問題が解けるようにしてから、それが記憶に定着するまでに、ものすごく時間がかかりました。
パーフェクトに練習したことを、1週間せずにパーフェクトに忘れてしまうことも、まれではありません。
ゲームとメールは、勉強する前にしてください。お願いいたします。
寝る前にすると、信じられないくらい、学習したことを忘れます。(個人差はあります)
大人は、その日に起きたことを忘れるために、「気晴らし」のゲームを寝る前にします。
以上は、私の個人的な体験からの意見でした。
この件に関連した、医学博士の研究についてリンクを載せてみます。
この方の言う事は信用できない、とおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが、ご専門に関しては傾聴に値するかと思います。
【脳トレ】
「ゲームは子供に悪影響」東北大学川島隆太教授ら研究研究グループが発見
naver
長時間テレビ視聴が小児の高次認知脳領域の発達性変化や言語性知能に悪影響を与えることを発見 東北大学2013年プレスリリース
東北大川島教授らのグループ、長時間のゲームプレーが子供に及ぼす悪影響を発表
2016年1月5日 GameWatch
スマホで無料通信アプリを使用すると学力が低下
2015年3月19日 東北大学スマート・エイジング・カレッジ東京
ご参考までに、日本政府関係は、テレビやゲームの子供への悪影響を否定します。さて、どちらが真相に近いのでしょうか?
子供はテレビやゲームの時間を勉強時間とトレードするのか−小学校低学年の子供の学習時間の決定要因− 独立行政法人経済産業研究所
(2016年7月7日)