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【公立高校か私立高校か選択する際の注意点( 授業と学習内容についてそれぞ
 れの特徴と得失 ) 】                  2017年11月26日

公立高校と私立高校を比較すると、授業内容と個々の生徒への教育的配慮が、かなり違う事があります。ただし、これは大まかな考察です。


公立高校は藤岡中央高校など一部の例外はありますが、生徒の学力差が少ないことがほとんどです。また、国立高専や中央中等のように、毎年のように中退者が出るところは、なおさら学力差は少なくなります。

学力差が少ないですから、使用する教材や教科担当の先生が作成するプリント類も、個々の生徒の学力に合ったものとなります。
授業内容やテストの問題も、生徒の学力に合わせたものになりますから、いきおい、無理なく学習を進められ成果を上げやすくなります。

  高崎高校など一部の「進学校」は、大学進学実績を競いますから、学力が
  高い生徒に合わせます。この点は志望者は承知の上ですね。

  藤岡中央高校など生徒の学力差が大きい公立高校では、学力別にコース編
  成をしています。それにくわえて、私立より生徒数がかなり少ないですか
  ら、学習上の配慮は個々の生徒にそれなりに行き届きます。


私立高校は生徒数が多く生徒の学力差はかなり開きます。

私立高校は法律上は非営利団体ですが、公立高校とは違い授業料と受験料で収益を追及する会社組織です。
その運営は、経営を成り立たせるために利益を上げることが根本になります。

そのため、生徒数を限界まで高めますから、公立に比べて生徒数ははるかに多くなります。(やりすぎて、教育委員会から生徒数削減の指導が入ることもあります。)


そこから、学習指導においても、公立とは少しばかり趣(おもむき)が異なります。

生徒数が多いことから、クラスは学力別にいくつにも分かれます。ほとんどの私立高校では、進級時にテスト得点によるクラス再編成をします。

その際、特進・進学・ビジネスのように大きくコースが分かれていて、その中にいくつかのクラスがあります。しかし、コースごとに教材とテスト問題は同じです。

進学と資格試験と就職実績は私立高校にとって営業上の死活問題ですから、各コースの教材とテスト問題は、それぞれのコース内の成績トップクラスに合わせます。


したがって、公立高校とは違う面があらわになります。

つまり、コース内の学力トップクラスの学力の生徒は理解力に合った教育を受けられます。いっぽう、それ以外のクラスの生徒は「お客さん」になりやすくなります。各コース内の成績下位クラスでは定期テストの平均点が10点から20点台ということも起こります。

また、各コースの学力トップクラス内においても、進学実績等を追及するために学習内容はそのクラスの成績上位者に合わせたものになります。

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以上のような点も考慮して、公立か私立か決めることが大切ではないでしょうか。

公立高校は生徒の学力に配慮して教材と授業を工夫しないと、先生の勤務評定に影響するにとどまらず、応募者減で廃校の憂き目を見ます。
公立高校の定員は、年齢人口の縮小に合わせて、同一年齢の一定パーセントとして国がどんどん削減します。私立高校へ回る人口は確保される仕組みです。

私立高校のホームページを飾るはなばなしい実績のほとんどは、公立高校を受験して運悪く滑り止めで入った、併願組生徒のごく一部が作ります。三猿が世知です。