--雑談・塾長のつぶやき--                                                                                                                                            学友舎高崎(学友舎 lab)
 
 
学友舎 宿題からの独立宣言                          2010年/12月/29日




これはゆとり教育が終わり脱ゆとり教育へ移行する時期の、今から思えば漫画のような話です。(しばらく削除してありましたが、2018年9月1日再掲)

(以下2010年記)
【学校ワークと学校宿題への学友舎の対処】

学校の教材と宿題を学友舎でどうあつかうかは、生徒さんのやる気と学力により様々です。小学生と高校生については、あつかいが少し異なります。ここでふれるのは中学生についてです。


【特に指導せずともテストで高得点の場合】

自分で学習していてもテストでよい点を取る生徒さんの場合、ごくまれに、自己主張として宿題を提出しないことがあります。

ふつうは学校の宿題は自力でこなして提出しますので、学友舎においては、疑問点を質問していただき、その説明と関連した練習をします。

最初は質問することを遠慮しているものですが、どんな質問をしても、私が馬鹿にもせず気にもせず、解説し練習を工夫することがわかると、あとは順調です。どんどん質問するようになります。正解を出せた問題についても、何かしら質問し、補足練習を要求するようになります。


【テストは少し苦手でも、家庭学習をまじめにしている場合】

テストは少し苦手ですが、学校教材の付録解説書を参考にして、できないところは残しながらも、家庭学習している生徒さんも同様です。
正答していた時に、理解を確かめるためにこちらからの質問が増えるだけです。


【共通しているのは、勉強はする価値があるという思い】

以上のような生徒さんは、「勉強は好きではない」、「なんでこんな面倒なことをしなければいけないの」とか言いながらも、勉強する内容に価値を見い出しています。

また、学習活動は、できない事や失敗をともなって始まることを、中学生なりに理解しています。


【対処が難しいケース・・・平均点前後か苦手で家庭学習なし】

対処が難しいのは、テスト得点が平均かほんの少し上で、学校の宿題はしないという場合と、実際その科目が苦手で宿題ができない場合です。


【勉強を本気で始めるのは、3年夏にクラブ活動が終了後】

このような時も、3年生の夏休みになり、学校でクラブ活動が終了し、クラス全体が受験を意識するころになると、事は簡単です。まれに例外はありますが、さすがに誰でも、まわりに取り残されまいと勉強し始めます。

特にこの時期に入会されると、学校指定ワークをある程度無視して、塾教材を進める事に抵抗がありません。効率的な教材を使用して、家庭学習を進められます。


【3年春に成績が下がりきって入会すると・・・大手の宣伝文句通りの成果】

3年生の春から入会される場合は、ほとんどの方が成績が下がりきった状態からスタートしますから、飛躍的に成績が良くなることがしばしばあります。
大手塾や家庭教師派遣業者のチラシを飾っている宣伝文句のように、偏差値が大幅に上がります。


【本当に難しいのは】

宿題を含めて、家庭学習させるのが本当に難しいのは次のケースです。

《 何と一番は、ずっと在籍していて家庭学習しない人 》
本当に難しいケースは、小学校からあるいは中学1年の初めから在籍していて、勉強しないケースです。

受験ははるかかなた、かすみの向こうで見えません。今までは、塾で指導を受けての好成績だったという自覚がありません。家で勉強せずとも大丈夫だったという記憶ばかり残っています。

また、できなかった時の責任は塾に押し付けられますから、反省することもありません。 来たくて塾に来て勉強しているわけではないことも、まれではありません。「そんな塾やめちまえ」と言われれば、しめしめとなります。

個別指導でしぼられるより、一斉授業の大教室の、一番後ろで携帯やゲーム機を見ていたい人も中にはいます。


【クラブの雰囲気は運のうち】

クラブ活動とスポーツ推薦を理由に勉強をさぼることもよくあります。
クラブに運悪く勉強嫌いな生徒さんが集まると、勉強を無視したスケジュールで、スポーツ推薦一直線となることがあります。

そうなると土曜・日曜・朝練は必須となります。
勉強との兼ね合いを主張する生徒を、保護者ぐるみでいじめて退部させることもあります。保護者の方々が、勉強とのかねあい派とスポーツ推薦一直線派に分かれて、生徒とともに争ったケースも聞いています。

そうなるとたいていスポーツ推薦派が勝ちます。群馬県は国が認定したB・Cリーグを含めたスポーツ振興のモデル県ですから、いろんな意味で強いです。

 ご参考サイト
 群馬県スポーツ協会
 スポーツ振興助成toto、スポーツ振興基金と助成事業 


【ナショナルチームよりすごい、生理学を無視したトレーニング】

体育会系の先生でもスポーツトレーナーではありませんから、練習が、年齢を考慮すると、ナショナルチームの肉体的負荷よりも高くなることがあります。
個人差がありますから、負荷を高めてももつ人はいます。そうでないと悲惨です。

ナショナルチームではありませんから、サプリメントを含めた栄養指導やマッサージなどはありません。

 ご参考サイト (2016年追記)

 アスリートのためのカンタン栄養学
 第3回 海外遠征時の栄養   JOC日本オリンピック委員会
 我が国のトップアスリートのサプリメント使用状況
                JISS国立スポーツ科学センター
 リンク先の、サプリ使用状況の年齢分布を示したグラフは2016年に非公開と
 なりました。サプリメントの使用は一般には知らせたくないようです。
 抗酸化サプリとスポーツ選手の寿命については、医師の方の口からこぼれる
 常識かと思っていました。    スポーツ選手の寿命と活性酸素の解説
            
 まあ、日本抗酸化学界の日本語サイトも更新が2014年で終わっています。
 語サイトは続いています
 英語学習の意味とはこれでしょうか。英語とフランス語では真実を発信し、
 日本語しかわからない日本の人々には伝えない。よくある話です。

 日本抗加齢医学会は日本語サイトを続けています。なかなか興味をひかれる
 内容が書かれています。


【記憶力低下の危惧も】

赤血球の損傷とタンパク質その他栄養素の消費過多から、体力的に弱い人は脳の機能レベルが低下します。その結果、学習の効果が低減します。
なかには溶血性貧血になり、眠くて勉強どころではなくなったり、記憶できなくなる人もでます。

そこまで極端な場合は少ないですが、普通は記憶力からやられます。理解力と判断力は変わらなかったりしますから、うまい具合に、学習能力(記憶力)の低下は自覚できません。理解して、安心して、忘れて、テストではできません。何が原因なのかは藪(やぶ)の中です。

 ご参考サイト
 スポーツ貧血 ウィキペディア
「貧血」の基礎知識と予防に効く食事   女子栄養大学レシピサイト


【睡眠不足も何のその】

朝練のための早起きで、明け方のレム睡眠を奪っておいて、それで知的な能力を高めようとしたら、自然の摂理に反します。

宇宙飛行士は地球帰還後レム睡眠量が増える期間があります。宇宙空間でレム睡眠が、必要量に対して、不足していたことのリバウンドととらえてている研究があります。宇宙空間での知的能力低下の一因として考察されています。
国際宇宙ステーションの宇宙飛行士を被験者にして、睡眠不足対策用の睡眠薬が研究されています

地球上でも、レム睡眠不足は学習能力を下げます。

NASA(アメリカ航空宇宙局)の宇宙飛行士を被験者にした諸々の研究が当たっているとしたら、朝練で寝不足になるとどうなるでしょうか。
個人差はありますが、知的学習の学習能力に限らず、運動の練習効果と運動能力はその人のベースラインから下がります。
   
NASAの医学的研究が嘘っぱちのでたらめであることを祈ります。それによれば、睡眠不足による運動・精神的能力の低下は、ライト・スタッフ(適材)と呼ばれる宇宙飛行士でさえも気づかない(自覚できない)そうです。


なぜか日本では、レム睡眠は精神機能には関係ないからなくてもよい、という研究ばかり語られます。つまり事実の一面を言えば事がたります。
高崎市の公報にも、以前、レム睡眠は減らしてもOKと書いてあったような。

 ご参考サイト 
 ハーバード大学医学大学院 睡眠医学部の一般向け啓蒙サイト
 Sleep,Learning, and Memory  (睡眠と学習と記憶)
 英語から離れている方は、googleの翻訳機能をご利用ください。


そのうち日本では、世界初、平熱でさえ38度くらいになるかもしれません。
その方が免疫機能が高まって体のために良いから気にするな、とか学校関係者が言い始める日も近いかもしれません。


【30年前の先生方の本音】

30年ほど前、全国的に中学校が荒れて、校舎のガラスが割れまくった事があります。
場所は言えませんが、その頃、教育委員会のメンバーも参加した教師の会議で、次のようなことが管理職の本音として語られました。『授業中に騒いで授業崩壊するよりも、朝練でくたびれて授業中に寝ていてくれた方がずっとましだ。』

この話を教えてくれた友人の中学校教師は、当時暴れる生徒対策のために、筋トレと護身術をしていました。

30年たつと、はじめの理由は忘れられ、すでに関係者の記憶からも消え去ったのでしょうか。(まさか)

スポーツ漫画隆盛の陰に隠れた実話でした。
 Touch  (veoh.com)
 キャプテン (youtube)


【たてまえとして、スポーツより勉強を尊重する先生は少数派】   

中学の先生の中には、学年総会の場で、3年生全員に向かって次のように断言された、尊敬すべき体育の先生もいらっしゃいます。
お前らの中には、スポーツ能力で高校へ推薦できるやつはいない。スポーツで高校に入れると思うな。勉強しろ・・・」
その場の生徒の中には、県大会で優勝をくりかえすクラブのメンバーもいました。

しかし、たてまえを話せばすむ場で、このような言葉を辞さない性格の先生はマイノリティーです。体育・運動を専攻してきた方でないとなかなか言えません。


【「ゆとり教育」終焉とともに難しくなった宿題】

「ゆとり教育」が撤回されて、学校の教科書が難しくなりましたので、自分だけで宿題の問題をすべて理解することは、難しくなりました。

学友舎としては、学校からの宿題もしっかりと学習しながら学習を進める事で、宿題を提出することによる内申点確保と、学力の向上を図ろうとしてきました。

しかし・・・・


【学校の宿題に欠ける大切なこと】

学校の宿題は、新しく学んだことを記憶に定着させるための、反復練習を考慮せずに、授業の進度に合わせて、次から次へと別の課題が課されます。

週1回か2回、塾で学校の宿題をしたとしても、時間的な限界から、復習と反復練習をする余裕はありません。しっかりと理解しながら宿題をしても、学校のペースに強いられて次から次へと別の宿題をしますから、覚えられません。

したがって、理解はしたけれど忘れてしまい、テストではできないという事になります。


【勉強が得意だった人には想像できない事】

学校の先生方の多くは、高崎高校や高崎女子高校を出ていますから、中学程度の内容は一度理解したらおぼえる、と考えているのでしょうか。


【中学生はなぜ塾へ通うか・・・よくある本音】

中学生にすれば、宿題は塾でこなしている、テストでもっと点を取って成績を上げる気もない、こんなことがよくあります。すると、塾で学校の宿題をすると、家でする手間がはぶけた分、家庭学習は減ることはあれ増えはしません。

何せへたをすると、本人が塾へ通う動機が、「塾で宿題をして家で遊ぶ」というケースも時たまあります。しかしそれでは成績を上げるどころか、維持することさえしだいにおぼつかなくなります。


【家庭学習をせずにテストで点がとれた、という思い出】

ただ本人は、小学校から中学校1年の1学期テストで、たいして家庭学習せずに良い点を取った、という思い出にとらわれていることが良くあります。

それはそうです。学友舎は適切に指導しますから、初めのうちは家庭学習しなくとも良い点がとれます。また、ゆとり教育の時は、中学校でも、全員が80点以上取れるように作られた簡単なテストでした。


【学校の先生があきらめることも】

そうこうしているうちに、学校の先生方が、生徒の宿題提出率の低下と解答集の丸写しに嫌気をなして、宿題を減らすことがあります。ときには、宿題を提出しないことを責めなくなります。

するとどうなるでしょうか。これは実際にあったケースです。今までは例外なく、宿題が減ったことを私には知らせずに、「宿題で手いつぱいだから塾の教材をする余裕はない」と上手に演技しました。慣れた学校ワークへの答えの書き込みを続けようとしました。

そうしてしばらくすると、生徒にしてみると学友舎に通う意味がなくなり、宿題が減るにしたがって塾への出席回数を減らし。挙句(あげく)の果ては、「スポーツ推薦を目指すからそんなに勉強しなくてもよくなった」と言ってやめていきました。


【無力感の学習・・・塾で学校宿題をし続けた結末】

塾で学校宿題をしても、宿題の性格上反復復習ができませんから、家庭学習のなさも手伝い、理解しても忘れてテストで点がとれません。無力感を学習していきます。


【勉強せずに高校へ入ったという、先輩と近所のおばさんの自慢話】

そんな時に、生徒同士の会話の中で、あまり勉強しなかったのに、私立単願にして、楽しく高校生活を送っている先輩の話が、聞こえてきたりします。
さらにおまけで、頑張って勉強しなくても入れる公立高校が近くにある、と耳にしたりすると、学習への意欲は一気に消え失せます。


【学友舎 宿題からの独立宣言】

そこで今回、私は、後半述べました家庭学習しない生徒さん達に、11月の定期テスト後、宣言しました。

『学友舎では家庭学習しない人の学校宿題はしません。テストで点が取れるように、学力を少しでも高めることに専念します。だから塾教材を学習します。
その方が、あなたは勉強するようになり、あなたの役に立つと信じています。  
私、学友舎塾長は、あなたの学力を本当に高めることがしたい。だからそうします。それ以外の私心はありません。』

さてどうなることやら。収益損失予想はフィフティ・フィフティでした。12月29日現在確率的には予想通りになっています。(半数が塾をやめました)


【誤解のないように】

家庭学習を普通にしている塾生の皆さんの、学校宿題と教科書内容についての質問とご要望には、今まで通りお答えします。

ただし中学生は、学校教材だけ使用したら、学校教材と宿題だけで成績を上げようとしたら、あるいは、学校納入専門会社が作ったちゃちな問題集(学校ワーク)を学友舎の教材と指導より優先したら、確実に、学力と学校の成績は下がり続けます。

そしてそれは、学友舎の責任ではまったくありません。


中学校が開く土曜日と夏休みの補習よりも、学友舎の講習の方が効果があります。学校の補習に参加することで、他塾の皆さんがしているようには塾の夏休み講習を受けないとしたら、それで夏休み明けテストの成績がいま一つだったとしても、それも学友舎の責任ではありません。

私が塾の業務上お話しすることは、経験からの事実と心理学の研究と学習にもとづいています。


私は大手塾の研修で一日10キロ歩いて飛び込み営業を数か月間したこともありますが、私が学習指導に関してお話しすることは、マニュアルに沿った営業トークではありません。
   
ある事業の成功には、営業職の方々の力が不可欠なことは自覚していますが、私はより単純に事実を語ればよい職種として教科指導講師を選びました。まともな病院で医師が話す予後と同じくらいの信頼性はあります。


ああ、学友舎の多難な2010年がもうすぐ終わろうとしています。
(2011年3月11日大地震については予想もしない、平和な日々でした)