--  お知らせ2015 --
 



最近の授業から (高校数学 対数関数)
                           (2015年11月5日)
高校で初めて学習する対数関数
高校生には、とりかかりは少しばかり面倒です。

教科書と問題集にも最初にほんの少しだけ載っていますが、次の練習を3日(復習を含めて3回)15分くらいすると、苦手な方でも慣れて、続々と出てくる公式も、たいして苦でなくなるようです。

y=ax    X=logay
logay    y にするには何乗すればよいかを表す、と教科書に書かれていますが、得意な方はともかく、指数関数(上の左)と対数関数(上の右)の関係に慣れるためには、練習が必要です。

指数関数とそれに対応する対数関数を、相互に、言い換える練習です。
その際、(底)に注意を集中して言いかえると、より早く慣れるようです。

英語でははbase(基礎・もと)ですから、英語の呼び方の方が、初めて学習する生徒さんには、親切なのかもしれません。

まず、 y=a から X=logay への言いかえでは「Xイコールlogエーy」と言うより、最初のうちは底を強調して、「log エーy イコール X」と言いかえる方が、たやすいことが多いようです。

逆向きの X=logay から y=a への言いかえも、初めのうちは、まずは底aに注目して、「エー X 乗イコール 」と言いかえると、楽なようです。

慣れてしまえばどうと言うことはありませんが、最初は練習のやり方が慣れるまでの早さに影響するようです。

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対数関数は、意外と、心理学でも使われています。
ウェーバー・フェヒナーの感覚の弁別閾についての法則です。
詳しくは次の方のサイト記事をご覧ください。

心理学で「物理学」?--精神物理学入門--(金沢学院大学 中崎准教授)
人間の五感は対数に変換されている
      (生徒・学生向け数学サイト「はまぐりの数学」上村文隆氏)

それにしても高校では、計算練習はたくさんしますが、なぜ対数グラフを教えないのでしょうか。

文科系の方も、社会に出てから、いろいろな統計資料を読むことになります。その際必要になります。
大学で一部の人だけが学習しますが、これも何かの方便でしょうか。
                           (2015年11月5日)