--  お知らせ2016 --
 
 



【メールによる質問サービスとは別に、家庭学習が苦手な方向けのネットを介
 した学習支援を始めます】              (2016年11月3日)

今まで通り、会員生徒のみなさんからメールやファクスで寄せられた質問には、無料サービスとして、メールやファクスでお答えします。


それとは別に、インターネットを介して、個別に、学友舎から家庭学習の内容を指示して、自習をうながす学習支援を始めます。

対象は、週あたり2日以上ご利用いただいている中学生の方で、家庭学習にほとんど手をつけられない方になります。
定期テスト前日に、主要5教科の中学校からの宿題が、ほぼ手つかずで残ってしまうようなケースの学習支援です。
(単に授業の際に宿題を出すことや、次回の授業までの打ち合わせをすること 
は、この家庭学習支援とは別です)


次のような内容を予定しています。
(完全な通信講座ではなく、家庭学習と学友舎での学習を連携して効率的に行
うための支援になります)

・学友舎教材の復習の確認。そのための復習進展状況の学友舎への送信と、学
 友舎からネットを介した練習方法の教示。

・学校からの宿題の進み具合の学友舎への送信と、学友舎からの添削と学習方
 法のネットを介した教示。

・学友舎へ次回出席する際に用意する教科・教材の確認、そのための学友舎か
 らの質問。次回学友舎で学習する内容の、予習の仕方のネットを介した教示
 と、実施状況の学友舎への送信。

 会員の方から学友舎への送信に際しては、携帯やスマートフォンで接写した
 画像(問題集・ノート・プリントの)か、スキャナーかファクスでスキャンし
 た画像をご利用いただきます。
 学友舎から会員の方への送信には、ファクス、メールへの添付ファイル、学
 友舎パスワード付きサイトへのアクセス、のいずれかで行います。

 プリントアウトされればより便利ですが、突発的な質問でなく、ネットを介
 した家庭学習支援をご利用希望の方は、できる限り、パソコンのディスプレ
 ーかタブレットで、学友舎から送信された文書と画像(最低限必要なリンク先
 資料)をご覧になれるようにお願いいたします。


生徒さんにとってはかなりきつい作業になります。
スポーツや歌を歌うこと等でも、苦手なことを毎日指示されてやるとなると、かなりきつくなります。
無理強いしても、学友舎を退会することになるだけの場合も予想されます。

学友舎としてはここまではできますが、長期休暇・テスト前・学校のスケジュ
ールに余裕があるときなどに、追加出席をして、突然の負担にならないように進める方法を、どちらかと言うとお勧めします。


家庭学習が進められないことには『意欲』とは別の原因があります。
一人でしても理解できない、覚え方がわからないという事が、自習意欲をそいでいることがほとんどです。本人はそれは最後まで言わないものです。

ゆとり教育のごく簡単な学習を小学校で数年間体験した、現中学1年生から上の世代は、いわゆる9歳の壁を、努力して乗り越えた体験に欠けることがしばしばあります。
「小学生の時、はじめ何も家庭学習しなくても良くできた、毎日勉強しなくとも、教え方が良ければ、自分はいざとなればすぐできるようになる・・・・」
こんな『確信』を抱いていることもよくあります。

あるいは、小学校でゆとり教育が中止された直後(2011年〜)、突然学習内容がむやみに難しくなった期間があります。
9歳の壁前後にこの教育政策の変転混乱期を過ごしたため、教科学習において、それ以降の学習内容を支える基礎学力が身についていないことがあります。

その基礎学力の実態は、ゆとり教育以前の学校教育を受けた世代の方々の、想像をはるかに超えることがあります。

物理教育" 9歳の壁"(東北支部特集)    岩手大学教育学部
特集「学校教育と認知科学」の編集にあたって 
                    青山学院大学Cognitive Studies
学齢期の発達障害児における支援ニーズの現状と課題ー見過ごされている学習支援の視点よりー            福山大学こころの健康相談室紀要
児童期の認知発達と心理発達の特徴と支援について
                    帝京科学大学教職指導研究
小学校低学年における算数的活動の検討:具体物を用いた活動による算数の概念形成                 山形大学大学院教育実践研究科年報
「九・十歳の壁」論と発達心理学的課題:児童期の発達研究? 
                    長野県短期大学紀要


人は誰でも、まずは他の人と直接かかわる中で学び練習する中で、自分一人ではできなかった事ができるようになります。

最初は、他の人とするとわかってできても、一人になるとわからないできない、という時期が必ずあります。

しばらく我慢して練習する期間をへて、一人だけでもわかってできるようになります。
その段階になると、電子媒体や参考書を一人で利用できるようになります。
それが、教育心理学や認知心理学の否定できない定説です。

人間の勉強と練習は、コンピューターのハードディスクにプログラムを打ち込む作業とは違います。
SSDに高速でデータを書き込む作業とも違います。人は、DVDレコーダーとは違います。


学友舎では、ネットを介した家庭学習支援もできますが、可能な限り、テスト前やできる時に出席回数を増やして、高校受験や、就職や大学受験もきっかけとして生かしながら、長い目でお考えになられることをお勧めします。

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 家庭学習をするしないという問題については、大変個人差があります。

 学校から出された宿題と予復習を、毎日する生徒さんはかなりいます。
 平均点以上の生徒さんは普通このパターンです。
 学友舎でも、定期テストで主要5教科の得点が90点前後の生徒さんは、す
 べて、毎日、家庭学習していました。

 一方、定期テスト数日前にならないと、なかなか火がつかない生徒さんもい
 ます。
 確かに、それでも2年生の中頃までは、全教科で平均点以上を取ることもあ
 ります。しかし、それはまれです。


 学友舎では、何よりも『理解できた、分かった』と言う楽しさから、学習意
 欲が生じるように工夫してきました。また、具体的な手立てもいくつか打っ
 てきました。

 しかし、「学校の成績」という強力な動機付け手段を持つ学校の先生方でさ
 え、家庭学習をうながすことは容易ではありません。
 小学校・中学校を問わず宿題をせずに怒られる生徒さんは必ずいます。
 ましてそのような強制力がない学習塾の一講師は無力です。

 高校受験へ向けて学校のクラス全体の雰囲気が変わる、それを利用して意欲
 付けする等もしてきましたが、それも効かないケースもあります。


 生徒さんが家庭学習しない、したがって、学友舎で理解して一度練習して覚
 えたことも忘れてしまう、その責任の所在についての不毛の論議は避け、具
 体的な家庭学習支援を始めます。

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 今まで通り、生徒さんからメール等で出される質問への通信指導は、特に学
 友舎の負担にはなりませんから、無料サービスとして続けます。


 継続的で計画的な、ネット通信を介した学友舎からの家庭学習支援につきま
 しては、学友舎の学習塾としての、有料指導とさせていただきます。

 生徒さんが自主的に家庭学習を進められるようになり、みずから質問を出さ
 れるようになりましたら、通常の質問添削指導として無料サービスへ移行さ
 せていただきます。

 月あたりの指導料は、週当たり出席回数を1日分追加した場合の指導料の、
 半額程度を予定しています。


 通信を介した学習より、対面した授業の方が学習効果がある、というのが大
 方の心理学的・医学的実験の結論ですが、そうとも言っていられない場合も
 あります。
 当面、試行錯誤的になりますが、必要な方はご検討ください。
                          (2016年11月3日)